令和6年度 農業改良普及センターとの交流会(第3回)を行いました!
出張所では、農業農村整備事業を進めていく上で、農業者からの要望及び疑問等について
応えられるよう定期的に普及センターと業務に関する理解を深めることを目的として実施しています。
前回の交流会については、下記のリンクに掲載されています。
今回は高度クリーン米ほ場見学・暗渠及びICT施工についての座学・暗渠施工現場見学を行いました!
高度クリーン米ほ場見学
奈井江町の指導農業士である高田裕幸氏の高度クリーンゆめぴりか作付ほ場の見学を行いました。
高田氏はJA新すながわのカエル倶楽部(※)に所属しており、化学農薬5成分以内かつ化学肥料(窒素)
5kg以内でこだわりのお米を作っています。
この日も最高気温29℃の中、スコップ片手にほ場の見回りをしていました。
おいしいお米を食卓に届けるためには、徹底した栽培管理が重要だと学ぶことが出来ました。
急な訪問にも関わらず、ご対応頂きありがとうございました!
※カエル倶楽部とは・・・
より安全かつ高品質な米で評価を高め、高価格を得て所得を確保することを目標にしている会。
現在14名(奈井江町+砂川市)が加入しており、高度クリーン米生産を行う。
カエル倶楽部に新規加入するためには、世襲制は認めず、1年間の仮入会を経て、「本人」
の取組み姿勢やこれまでの実績等を踏まえた総合的な判断による全会員の承認が必要となる。
育苗時・幼穂形成期の2回は全員で各ほ場を巡回し生育調査を実施。個別の栽培履歴・生育
経過・出荷実績等のデータは全て公表している。低タンパク米を生産した会員には加算金を
支払い、基準よりタンパクが高い米を生産した会員からは罰金を徴収する。各々が気づいた
他の会員の生育・管理状況についても意見を出し合い改善方向を論議し相互に技術レベル
の向上を図っている。
暗渠及びICT施工についての座学と施工現場見学
髙島東地区現場事務所にて、株式会社砂子組の土木部/企画営業部ICT施工推進室(兼務) 八戸 政人
氏より暗渠排水の仕組みと圃場整備における情報化施工の取組みについてご説明いただきました。
特に情報化施工の取組については、従来は人の手で行っていた施工作業が、機械化や自動化
が可能になったことで時間と労力の軽減に繋がるケースが紹介されました。そのほか、施工
時に得た測量データを施工後に農家さんが営農ドローンや自動トラクタなどの走行ルート
の作成に活用できる事例も紹介され、施工現場に留まらず、営農分野の省力化にも寄与する
ことを知りました。
また、座学後にICT建機を使った暗渠施工現場を見学させていただきました。ICT建機とは、
情報通信技術(GNSSによる位置情報の検出、3D設計データなど)を取り入れた建設機械の
ことで、今回はバックホウとトレンチャーを見ることができました。バックホウとトレンチ
ャーの操縦席には取り外し可能なモニターがついており、位置情報と設計図面を組み合わせ
ることで車のナビのような役割を果たし、自分が今どこにいるのか、どこを掘れば良いのか
より高精度にわかるようになっています。位置情報の他に、高さのデータと組み合わせるこ
とでバケットの刃先の自動制御も可能となり、3D設計面以上は掘り過ぎないように設定す
ることができます。
こういった作業は、従来であれば施工路線がわかるように印をつけたり、一定の区間を掘っ
た後、適当な高さかどうかをその都度確認しなければなりませんでしたが、ICTの技術のお
かげでそういった手間に係る人件費や労力の削減に繋がることを学びました。
砂子組の皆様、大変お忙しい中ご対応いただき、ありがとうございました!
トレンチャーにより暗渠を施工している様子
バックホウ内のモニター