農村環境学習会の開催
令和4年(2022年)7月8日(金)に当出張所に深川小学校4年生を招いて、農業と作物や
生き物に対する理解を深めるために農村環境学習会を開催しました。一昨年からの新型コロナ
に配慮し、平成17年から18回目の恒例行事として開催しました。当日は快晴で夏日和となり、
熱中症対策で持参のマイボトルでの飲水も適宜行いました。
4つのブース、1)北部農園、2)区画整理・暗渠排水模型、3)深川農業・生き物パネル
4)深川農業の歴史・用水路パワーポイントを20分間隔で回りながら学ぶ方式としました。
午前中には深川土地改良区の施設見学会で、北空知頭首工や除塵機を見学してもらい、
午後から当出張所で学習会を開始しました。
↓小川所長のあいさつの様子
1)北部農園では、春先の播種から前日の草取りまで、学習会のために、所員が手をかけた
成果の紹介を行いました。
今年は、水稲、ジャガイモ、大豆、ダイコン、ニンジン、ニンニクなどを栽培しています。
(会話の様子)
「この作物は何でしょう?」「大豆!」「よく知ってるね~」「これは?」
「掘ってみるね」「くさ~いニンニクか~」
最後にニンニクの収穫体験と、まだ早熟でしたがジャガイモ堀り作業の体験を
してもらいました。
2)区画整理・暗渠排水模型ブースは、まず区画整理について模型を段ボールで作り、
大きな区画と小さな区画を迷路にしてピンポン玉をゴールまでどちらが早く着けるか競争。
暗渠排水は、暗渠が入った農地の断面模型に、雨に見立てた水を上からかけて、水閘を開くと
スムーズに排水されるのを体験しました。
大きな区画は効率よく早くもゴール、「やったー!!」 「このレバーを引っ張ると水が出るんだ~」
3)深川農業・生き物パネルブースでは、農村地域に住んでいる昆虫について
作物の生育の役に立っている益虫と生育を阻害する害虫を紹介しました。
また、地元深川市で作られている作物や旬の作物についても学習してもらいました。
(会話の様子)
「カエルは?」「益虫~」。「蚯蚓って読める?」「ミミズ!」
「カメムシ、ウン〇、螻蛄、蜻蛉、難しい名前が多いよね。
最後のトンボ以外はすべて害虫だよ!」
深川市は米どころで旭川市、岩見沢市についで3番目の産地です。7月が旬のメロンや
秋に収穫されるリンゴなど様々な作物を作っています。
「旬てわかる?」「とれたての時期~」「正解!!」「おいしい時期に食べるようにしようね!」
今年はクワガタやカブトムシ、カブトムシの幼虫やトンボ、チョウチョウを用意し、
実際に触れてもらいました。
4)深川農業の歴史・用水路パワーポイントブースでは、クイズを交えて学習しました。
深川の開拓時代に切り株除去などを一から人力や馬力で行っていましたが、現在は
田植え(播種)から収穫までの一連の作業に農業用機械が欠かせなくなっています。
また、午前中に施設見学会で生徒たちが行った北空知頭首工から取水した用水は、
幹線用水路から支線用水路、分派用水路と段々と断面が小さくなり、田んぼにある取水口から
田んぼに水を入れることができます。
(会話の様子)
「お茶碗1杯のお米を作るのに必要な水の量は
お風呂いっぱいと同じ200リットルなんだよ~」
「すごい量だね!」「用水路で遊ぶのは危険だから 「深川を開拓した人は?」「屯田兵!!」
やめてねー」 「よくわかったね!」
「米は八十八って書くけどなぜ?」、「昔は八十八の手間がかかるって意味だったけど機械を使い
三十くらいに減っています」
2時間という短い時間でしたが、今回の農村環境学習会が少しでも小学生の皆さんの記憶に
残って、将来農業農村の役割を理解するのに役立ってくれればと願っています。