杵臼ダムのはたらき

 

杵臼ダムのはたらき

     

 

 

    (杵臼ダムの構造)    (杵臼ダムの材料)     (杵臼ダム貯水容量)     (調節方式) 

● 杵臼ダムの構造

 

 杵臼ダムは、土や砂礫、岩石などを主材料として作られるロックフィルダムです。

既設の堤体の下流に透水性の異なる4つのゾーンによって、構成しています。

コアゾーンが傾斜していることから、傾斜遮水ゾーン型に分類されています。

 

     

 

 

 

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●ダムの材料 (コア・フィルター・シェル・水平ドレーン)  

杵臼ダムは大きく分けて4つのゾーンで構成されています。

【コア材】

粘土のような土です。

ダムはこのコアで水をせき止めます。

コア材は水を貯めるための『ダムの命』なのです。

 

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【フィルター材】

砂混じりの砂利です。

コア材が崩れるのを防ぎ、コア材から、浸透してきた水を安全に排水させるために盛ります。

 

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【シェル材】

岩を砕いたものです。

ダムの大部分はこのシェル材から成り、ダムの形状を安定させます。

 

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【水平ドレーン材】

フィルター材と同じ材料です。

フィルター及び堤体基礎岩盤から浸透してきた水を速やかに下流に排水させます。

 

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● 杵臼ダムの貯水容量

 

総貯水量は514千m3ですが、そのうち農業用水として利用する容量は279千m3と、洪水を調節するための容量

172千m3を加えた有効貯水量451千m3です。

 総貯水量と有効貯水量の差が63千m3あるのは、ダムの供用開始後、100年間に想定される堆砂量を見込して計画されているためです。

 

 

<貯水池容量配分図>

 

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● 杵臼ダムの調節方式

 

<洪水時>

 洪水の時は、自然調節方式で水を放流します。

 自然調節方式とは、雨が降って水位が上がるときに、ゲートを使い、人工的に操作するのではなく、自然に調節します。

 洪水吐に、0.8m×0.85mの洪水調節用の放流口があり、これにより洪水を放流します。

 

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<平常時>

 かんがい期の利水のため、水を下流に放流するときは、8孔ある多孔式ゲートから仮排水路(導水路)トンネルを通して、放流します。

 貯水池内の水は、春から夏へかけて日照により水温が上昇します。用水の温度が低すぎると稲作収量が上がらなくなります。このため、貯水位にあわせて、表面の高い温度の水を取水することにより、よりお米を育てます。

   
 
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