病害虫・生理障害ファイル ハエ類
タネバエ
英名:seed corn maggot
学名:Delia platura
タマネギバエ
英名:Onion maggot
学名:Delia antiqua
1 グラジオラス タネバエ
症状:
球根上部の食害
対策:
土壌薬剤処理の徹底。有機質肥料施用は避ける。堆肥散布は完熟堆肥とし秋施用とする。
その他特記事項:
写真3は被害後の状況である。タネバエは先だけ食害するので、最初の作型には揃わないが遅れて出芽する。
2 ブロッコリー・カリフラワー タネバエ
症状:
定植後、しばらくして苗が連続してしおれる。
根鉢に数十頭単位で幼虫の寄生が見られる。
地際部・地中部の茎の中に入り込んで加害する。
前作の残渣物(大豆がら・稲わらなど)が多いほ場での発生が多い。
対策:
においの強い有機物資材(有機入り肥料含む)の使用を避ける。
定植時に、前作の残渣物が十分分解しているか確認する。
排水の向上。
その他特記事項:なし
3 たまねぎ タネバエ
症状:
幼虫が球茎下端付近から食害するため、稚苗期の被害苗は光沢を失って委縮し枯死する。被害苗は端末付近に多数の幼虫が寄生している。幼虫は1株を食い尽くすと隣接株に移動し次々と食害する。また成虫は被害株などの臭気に誘引され、病気の被害や他の害虫による被害株にも多く産卵するため、被害は畦に沿って連続的に発生するか、坪状に拡大することが多い。
対策:
1・雑草の除去など環境の清掃に勤める。 2・健苗を移植し、植痛み苗や初期病害の発生防止に努める。 3・常発地帯では、移植前に農薬入り肥料の使用や殺虫剤(粒剤・粉剤)を土壌混和する。また、苗の浸漬処理も有効である。
その他特記事項:タネバエ幼虫の前気門の気門孔5~8個、特に5月~6月上旬頃はタネバエの被害が多い。
4 たまねぎ タマネギバエ
症状:
幼虫が球茎下端付近から食害するため、稚苗期の被害苗は光沢を失って委縮し枯死する。被害苗は端末付近に多数の幼虫が寄生している。幼虫は1株を食い尽くすと隣接株に移動し次々と食害する。また成虫は被害株などの臭気に誘引され、病気の被害や他の害虫による被害株にも多く産卵するため、被害は畦に沿って連続的に発生するか、坪状に拡大することが多い。
対策:
1・雑草の除去など環境の清掃に勤める。 2・健苗を移植し、植痛み苗や初期病害の発生防止に努める。 3・常発地帯では、移植前に農薬入り肥料の使用や殺虫剤(粒剤・粉剤)を土壌混和する。また、苗の浸漬処理も有効である。
その他特記事項:幼虫:老熟幼虫は体長9mm内外。乳白色で前方は細まり先端に黒色の口器がある。前気門の気門孔は9~12個である。
5 ながねぎ タマネギバエ
症状:
幼虫が球茎下端付近から食害するため、稚苗期の被害苗は光沢を失って委縮し枯死する。被害苗は端末付近に多数の幼虫が寄生している。幼虫は1株を食い尽くすと隣接株に移動し次々と食害する。また成虫は被害株などの臭気に誘引され、病気の被害や他の害虫による被害株にも多く産卵するため、被害は畦に沿って連続的に発生するか、坪状に拡大することが多い。
対策:
1・雑草の除去など環境の清掃に勤める。 2・健苗を移植し、植痛み苗や初期病害の発生防止に努める。 3・常発地帯では、移植前に農薬入り肥料の使用や殺虫剤(粒剤・粉剤)を土壌混和する。また、苗の浸漬処理も有効である。
その他特記事項:幼虫:老熟幼虫は体長9mm内外。乳白色で前方は細まり先端に黒色の口器がある。前気門の気門孔は9~12個である。
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