病害虫・生理障害ファイル 萎ちょう病・萎黄病・つる割病
英名fusarium wilt
1 メロン(つる割病)
病原菌名:Fusarium oxysporum f.sp.melomis(レース1.2y)
症状:
初め、葉が肥厚し、光沢を生じる。その後、下位葉から葉全体が黄化するとともに、株全体が萎ちょうし、やがて枯死に至る。地際の茎部が水浸状に褐変し、白いかびが発生することもある。
茎に赤いヤニ状の粘着物をともなう褐色条斑が観察されることもある。茎の導管部は黄変し、根は先端から褐変する。
対策:
つる割病抵抗性台木を活用する。土壌消毒を実施する。
その他特記事項:
2 カーネーション(萎ちょう病)
病原菌名:Fusarium oxysporum f.sp.dianthi(Prillieux ex Delacroix)Snyder et Hansen
症状:
下葉から黄化し、徐々に上葉に移っていき枯死する。
対策:
発病株は抜き取る。
無病苗の使用と土壌消毒をおこなう。
その他特記事項:
写真1は、顕微鏡写真。
別名:裾腐病、立枯病 伝染源:発病地の土壌 発病植物の残渣
伝染様式:土壌伝染 発生部位:株全体
発病適温:20~25℃
3 いちご
病原菌名:Fusarium oxysporum
症状:
新葉の3小葉のうち、1~2葉が奇形(小型)化して舟形になってねじれ、黄色を帯びる。奇形葉の発生は株の一方に偏ることが多い。
葉は光沢、生気を失って紅紫色を帯び萎凋し、ついには株全体が枯死する症状とわい化する症状がある。
対策:
薬剤防除を行う。
その他特記事項:
4 ほうれんそう
病原菌名:Fusarium oxysporum
症状:
被害株は下葉から次第に黄化萎凋し、生育は不良となり、やがては枯死する。
主根、側根の先端部、あるいは側根基部から黒褐変し、道管部も褐変する。
対策:
連作を避ける。
写真1 撮影者:松井 梨絵
写真2 撮影者:松井 梨絵
写真3 撮影者:松井 梨絵
その他特記事項:
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