拓殖大学農業農村整備学習会の開催
令和4年(2022年)7月13日(水)に拓殖大学北海道短期大学農学ビジネス学科
環境農学コース2年生を対象とした農業農村整備学習会を開催しました。
農業の担い手である学生に対して、将来農家を継いだ時のために、区画整理や暗渠
排水、客土など、農地の基盤整備や用排水路の整備といった農業農村整備事業の紹介
をパワーポイントを使って行いました。
また、近年整備実績が増加している集中管理孔(暗渠管清掃及び地下かんがいと
して利用する施設)の仕組みについても説明しました。
次に、新十津川町産業振興課の得地グループ長を招いて、「新十津川町スマート農業への
取組」の講話をいただきました。
新十津川町スマート農業の取組として、R1~R2にかけて農水省補助事業により、
家族経営型スマート農業技術の開発・実証プロジェクトに取り組み、労動時間の削減
高品位米率向上による米販売額アップ、家族経営型スマート農業モデル(新十津川モデル)
の構築を目指した旨を紹介しました。
R3~R4には高品質・良食味米生産プロジェクトとして、水管理、可変施肥、食味収量
コンバインなどにより町独自に事業に取り組み、高品位米率アップ実績について
説明しました。
次世代農業推進事業(スマート農業補助)として、GPS田植機62台、農薬散布用ドローン
72台、自動操舵補助システム9台の導入実績があります。また、令和4年3月にはクボタ、
北海道クボタとのスマート農業連携協定も締結し、スマート農業機械の実演など、
普及促進に向けた取組も紹介されました。
前日まで雨天が非常に気になる予報でしたが、当日は天気に恵まれ現場も実施できました。
経営体西南中央1地区の工事現場では、暗渠排水の施工状況について見学しました。
レキや埋木が出てこないほ場ではトレンチャーによる掘削が可能です。この現場では掘削・配管・
疎水材自動投入機による施工で、1日900mの施工が可能とのことでした。
前年度に整備した暗渠排水管の清掃を目的とする施設である、集中管理孔を見てもらい、
施設の使い方や水の流れについて説明しました。
農業の将来の後継者に対する本学習会によって、農業農村整備事業を効果的に使う
ことにより、営農の効率化を図ることにつながる一助になればと考えています。