拓殖大学農業農村整備学習会の開催
令和3年(2021年)7月14日(水)に拓殖大学北海道短期大学農学ビジネス学科
環境農学コース2年生を対象とした農業農村整備学習会を開催しました。
農家の担い手である学生に対して、将来農家を継いだ時のために、区画整理や暗渠排水、
客土などの農地の基盤整備や用排水路の整備といった農業農村整備事業の紹介を
パワーポイントを使って行いました。
続いてスマート農業の取組として、GPSガイダンス付きの自動操舵農業機械での
田植えやレベラー作業やスマホで操作可能な自動給水栓を使用した用水管理について
も説明しました。農業の基盤整備を行った後、自動操舵や自動給水によって耕起や
水管理にかかる時間の1~5割を節減できるとのデータを紹介しました。
深川で生まれた整地工法である反転均平工法を紹介しました。ブルドーザで施工する
標準切盛工法と違いプラウを主体とした表土と心土を反転させる工法なので、施工時間で
4割~5割、工事費で4割~7割となると説明。ブルで踏みつけないので、畦畔際で
柔らかいですが、リフレッシュ効果があるとの農家の意見もあります。
新十津川町産業振興課の政所副主幹を招いて、 「新十津川町スマート農業実証
プロジェクト」について、講話をいただきました。
自動操舵や自動給水をはじめ、施肥マップデータによる可変施肥やドローン防除、
自動運転食味収量コンバインなど、14個の導入技術の実証プロジェクトを2ヵ年で行い、
農作業の効率化を図り、新規作物を導入し販売額の増加に貢献するとともに、講演会
や農業教育などの普及活動も行っている旨、お話しをいただきました。
経営体西南中央1地区の工事現場では、用水のパイプライン布設状況や区画整理の
表土はぎ作業や客土運搬状況を見ることができました。
前年整備した暗渠排水管の清掃を目的とした集中管理孔の給水桝を見せて、
施設の使い方や水の流れについて説明をしました。
農業の将来の後継者に対する本学習会によって、農業農村整備事業を効果的に使うことにより
営農の効率化を図ることにつながる一助になればと考えています。