アタマジラミについて
アタマジラミは、今でも全国的に学童・園児の間で「アタマジラミ」が流行しています。
戦後の混乱期に流行し、一時は絶滅したと思われていたシラミですが、ここ数年あちこちで集団発生しています。
シラミはどんな虫?
ヒトに寄生するシラミはヒトジラミ(アタマジラミ・コロモジラミ)とケジラミの2種類で、動物に寄生しているシラミがヒトにうつることはありません。
不潔な環境でなくても、どこからか一度に持ち込まれると子どもたちが接触する場所(保育園、幼稚園、学校等)で集団発生することが多く、不潔が原因というよりも、たまたま運悪く被害にあったと考え、駆除・予防しましょう。
シラミの特徴
アタマジラミ
体長はオス 2~3mm、メス 2~4mm、灰褐色、発育は卵の期間が約7~10日、幼虫期間7~16日、成虫期間が30~45日で頭髪に生息(側頭部、後頭部に多い)し、幼虫・成虫ともに吸血します。
卵(約0.5mm、乳白色~黄白色)は頭髪(耳の後ろ、後頭部に多い)に産み付けられ、整ったなめらかな形で毛の一方にニカワ様物質で強く固定され、簡単には落ちません。
成虫は寿命まで約300個の卵を産卵します。
コロモジラミ
アタマジラミの同種で別亜種になります。
体長はコロモジラミの方が少し大きい程度で区別は困難です。
卵(約0.5mm、白色)は衣服の縫目などに粘着液でしっかりへばりつき、約7日でふ化します。
アタマジラミの撃退法
アタマジラミの症状と発見
- 頭(特に耳の後ろや後頭部周辺)をお子さんが無心に掻いていたら要注意です。シラミが増えてから気付くことが多く、かゆみには個人差があります。
- 成虫は見つけにくく、毛についた卵を見つけることが多いです。
- 疑わしい場合は、速やかに専門医の診察を受けることをお勧めします。
- 兄弟姉妹の頭髪も点検しましょう。(フケと卵を間違わないこと)
アタマジラミを駆除する
- 約2週間、毎日洗髪しましょう。(髪の毛についているアタマジラミを洗い落とす)
- 洗髪後、目の細かいクシ(スギクシ)やブラシでよく髪をすきましょう。
- 卵はつぶすか、ついた髪は切り落としましょう。
- 枕カバー、シーツ、タオル、下着類を毎日取り替え、熱湯処理やアイロンをかけましょう。
- 人体用のシラミ駆除剤(0.4%フェノトリン粉剤。薬剤・薬店で市販)を使用する。
この薬は虫体には効果がありますが、卵には効き目がありませんので、使用説明書をよく読み、決められた間隔(1日1回、2日おきに4回繰り返す。1,4,7,10日目に使用)、量、方法に従い使用しましょう。
アタマジラミを予防する
- クシ・ヘアーブラシ・タオル・帽子など、直接頭や体に触れるものからうつっていくので、共用は避けましょう。
- お子さんの洗髪は不十分になりやすいので、親が洗ってあげましょう。
- 洗髪後の髪すきをしましょう。
- 枕カバーやシーツ、タオル、下着類はこまめに取り替えましょう。
集団発生時の対応(予防・把握)について
- 保護者はもちろん、周囲の大人も子どもたちの心を傷つけないよう、正しい知識をもって迅速に対応できるようお互いに協力しましょう。
- 施設側は被害状況(発生日・クラス別・人数・兄弟関係等)を正確に把握し、対策を講じましょう。
- ちらし等を家庭に配布し、点検・駆除・予防等の協力を呼びかけましょう。
- 共用する給食用頭巾、シーツ類、昼寝用の寝具などを十分管理しましょう。
- 施設内は日頃からよく清掃しましょう。
子どもたちの心を傷つけないことが大切です。
「アタマジラミ」にパニックを起こすことはありません。対処の方法を間違わなければ1~2週間で駆除することができます。大人が生半可な知識で「不潔」、「病気」、「だらしないから」といった考えをもたず子どもたちに接し、状態を把握することが大切です。大人の一言で子どもたちは深刻に思い悩んだり、神経質になってしまうものです。
何よりも被害にあった子どもたちの心を傷つけることがアタマジラミの害よりも大きいことを考え、周囲の大人の冷静な対応が必要です。
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